国の年金って本当に足りるの?インフレ時には注意が必要!

日本は少子高齢化が進む

老後の収入の柱となるのが公的年金です。しかし、公的年金は本当に足りるのだろうかと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。 老後資金が足りなくなると言われる理由の一つが少子高齢化です。実際に日本の人口は少子高齢化が進んでおり、65歳以上の割合は年々増加しています。 2040年には65歳以上の人口の割合は35%を超えると予想されており、今後も少子高齢化は進んでいくと言われています。

【日本の人口における65歳以上の割合】 出典:総務省統計局HPより作成

現状の年金は払い過ぎ状態

年金財政については厚生労働省が行っている財政検証によって読み解くことができます。現状の年金は2004年に立てられた計画に基づいて運営が行われています。 年金財政を検証する際に重要な指標となるのが所得代替率です。所得代替率とは現役層の所得に対する年金額の割合で算出されています。 少子高齢化が進む日本では現在の現役層の所得で現在の高齢者の給付金を賄うと、将来の年金財政に支障をきたすため、2004年の計画では2004年時点で59.3%であった所得代替率を2024年までに50.2%まで下げるという計画が立てられていました。 しかし、2019年時点での所得代替率は61.7%とむしろあがっており、計画通りには進んでいないことがわかります。現状では年金は払い過ぎ状態となっており、負担を将来に先送りしている状態になっていると言えるでしょう。

【所得代替率の推移】 出典:厚生労働省財政検証結果から作成

マクロ経済スライドにより物価上昇時の生活は苦しくなる

現状の年金財政は厳しいものとなっています。現役世代の負担が増えすぎないように導入されているのがマクロ経済スライドという制度です。 公的年金は物価が上昇すると物価上昇にあわせて年金額が上昇するように設計されていますが、マクロ経済スライドにより一定の調整を加えることで、物価上昇分ほど年金が増えない仕組みとなっています。

【物価上昇時のマクロ経済スライドのイメージ】 出典:日本年金機構

マクロ経済スライドにより現役世代の負担はある程度抑制することができますが、年金を受給している高齢者にとってはインフレ時の負担が増えることになります。

また、マクロ経済スライドはデフレ時には発動しないため、デフレ時には現役世代の負担が減ることはありません。そのため、マクロ経済スライドだけでは年金財政の立て直しができない可能性もあるでしょう。 【物価下落時のマクロ経済スライドのイメージ】 出典:日本年金機構

少子高齢化に伴い日本の年金財政は厳しい状況にあり、公的年金の将来の見通しについては今後の財政検証を注視しておく必要があります。 また、国民年金だけでなく個人で将来の備えをしっかりしておくことが更に重要になるでしょう。

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