利率が少ししか下がらなくても、より低い住宅ローンを借り換えるとお得になる

コロナ禍により、住宅ローンの返済が困難になっている方が増加しています。せっかく手に入れたあこがれのマイホームですから、手放す事態はぜひとも避けたいもの。そのためには、住宅ローンの借り換えも1つの選択肢です。 住宅ローンは借りた時期や金融機関により、金利が異なります。1%以下の違いしかなくても、借入金の額が多いため利息額に大きな影響を与えることが特徴です。本記事ではシミュレーションを行いつつ、住宅ローンを借り換える有効性を解説します。

コロナ禍により、住宅ローンの返済が難しい方が増加中

新型コロナウイルスの影響により、収入が減少している方は少なくありません。このため、住宅ローンの返済に苦慮する方も増えています。「フラット35」などを扱う住宅金融支援機構では返済変更の変更を受け付けており、承認された件数は2020年4月以降急増しています。

年月 返済方法変更の承認件数
2020年4月 198件
2020年5月 1,006件
2020年6月 1,483件
2020年7月 1,205件
2020年8月 987件

なんとか返済を続けられる方でも、できれば1円でも返済額を減らしたい方は多いでしょう。住宅ローンの借り換えは、有効な解決策の1つです。

負担を減らしたいなら、住宅ローンの借り換えも有力な手段の1つ

住宅ローンは多額の資金を、長期間にわたって返済することが特徴です。このため借入利率が少ししか下がらない場合でも、毎月の返済額や払う利息は大きく減少します。

ここでは全国銀行協会が公表する「住宅ローン新規借入れ返済シミュレーション」をもとに、利率が下がると返済額がどれだけ減少するかみていきましょう。借入額は3,000万円、返済期間は30年と仮定します。

利率

月々の返済額

返済総額

節約額

1.3

100,682

36,245,520

1.0

96,492

34,737,120

1,508,400

0.7

92,414

33,269,040

2,976,480

借入額や返済期間を変えなくても、利率が0.3%低い住宅ローンを選ぶだけで、返済総額を4.1%削減できました。毎月4,000円、総額150万円もの節約は決して少額とはいえません。

また利率を0.6%下げられれば、返済総額は300万円近く(8.2%)下げられます。住宅ローンの利率を下げるだけで、住宅を1割引きで買うこととほぼ同じ結果を得られることは、大きなメリットといえるでしょう。

借り換えが有力な例をご紹介

この記事をお読みの方のなかには、住宅ローンの返済中という方も多いでしょう。そのような方も利率の低いローンに借り換えることで、月々の返済額や返済総額を下げる効果が期待できます。

ここでは全国銀行協会が公表する「ローン借り換えシミュレーション」を使用し、年1.3%で借りていた住宅ローンから、年0.4%のローンに借り換えた場合を想定します。ローン残高と残りの返済年数は以下のとおり、合計で4つのケースを想定しました。

・残高は2,000万円と1,000万円
・残りの返済年数は20年と10年
・ボーナス支払いは無し

ローン残高

残りの返済年数

返済総額

借り換え前との節約額

2,000万円

残り20

20,814,000

1,909,440

2,000万円

残り10

20,406,000

933,000

1,000万円

残り20

10,407,120

954,720

1,000万円

残り10

10,203,000

466,560


なお住宅ローンの借り換えには、手数料がかかります。その金額は数十万円にのぼる場合も多いため、借り換え前との節約額が少ないと手数料で相殺されかねません。このため返済を楽にしたいと思ったら、早めの借り換えをおすすめします。2,000万円のローンを10年で返すより、1,000万円のローンを20年で返すほうがより多く節約できることがわかるでしょう。これは返済年数が20年残っている場合は節約額が返済総額の9.2%にのぼることに対し、残り10年の場合は4.6%にとどまるためです。早めに借り換えることで、より多くのお金を節約できることがわかるでしょう。

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