保険料改定が続く地震保険の必要性とは?

地震保険は、2017年から3回に分けて地震保険料の改定が行われています。2017年1月に行われた保険料改定では、全国平均で約5.1%の引き上げとなり、2回目となる2019年1月には全国平均で約3.8%の引き上げとなりました。3回目となる保険料改定では全国平均で約5.1%の引き上げを検討するなど、地震発生リスクの高まりによる保険料の値上げが続いています。

地震保険の加入率と付帯率

地震保険は単体で加入できるものも登場していますが、基本的に火災保険に付帯し加入する保険です。地震を原因とする住宅の損害を補償するのは、地震保険のみです。火災による住宅の損害が発生しても、火災の発生原因が地震である場合、火災保険は適用されず地震保険で補償します。

(出典:損害保険料率算出機構「グラフで見る!地震保険統計速報」を元に作成)

住民基本台帳を基準とした地震保険の加入率は年々増えていますが、2017年時点で約3割程度です。地震大国といわれる日本ですが、地震保険の加入率からは地震への備えについて意識が高いとはいえません。

2013年に行われた世論調査(内閣府)によると、地震保険に加入していない理由には「保険料が高いから」が29.0%、「地震保険だけでは、家を再建できないと思うから」が15.0%、「地震保険の内容がよくわからないから」が14.0%という結果でした。

(出典:損害保険料率算出機構「グラフで見る!地震保険統計速報」を元に作成)

火災保険に加入している人の地震保険付帯率は、約6割と半数以上が地震保険を付帯していることが分かります。火災保険に加入している人の地震保険に対する意識は、比較的高い傾向にあるといえるでしょう。

熊本地震による地震保険の被災率

実際に2016年に起きた熊本地震では、住宅にどのくらいの被害が起きたのでしょうか。

(出典:損害保険料率算出機構 2016年熊本地震による地震保険の被災率データを元に作成)

熊本県内で震度4~7が観測された地域において、地震保険の支払対象となった住宅は73.1%にもおよびました。地震保険が誕生して以来の保険金支払額は、熊本地震が上位2位となっています。(1位は東北地方太平洋沖地震)

地震保険の保険料が全国的に引き上げられている現状ですが、2019年1月の保険料改定では「愛知・三重・和歌山(木造住宅)」が14.5%、「北海道・青森・新潟・岐阜・兵庫・奈良(木造住宅)」が11.8%など、保険料の引き下げが行われた地域もあります。

地震保険の加入率や付帯率は年々増えていますが、保険料の高さや、補償内容が十分でない・わからないことから、地震保険の必要性を感じない人がいることは事実です。
しかし、地震保険料には条件を満たせば適用される割引があること、所得税を節税できる地震保険料控除があることなどメリットも存在します。住宅ローン残債の有無、自営業など収入の基盤となる店舗を保有している人、万が一住宅に被害がおよんだ場合に預貯金や資産でまかなえるかなど、ライフスタイルに合わせて地震保険を検討することが重要です。

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